米フロリダ州に住むモリー・デルーカちゃんの家族が、犬の保護施設から、オスのシェパード犬・ハウス(2歳)を引き取ったのはつい最近のこと。ハウスは捨てられ、ホームレス犬として街をうろついていたところを保護されました。

ハウスが家に来てからというもの、モリーちゃんはハウスをまるで弟のように可愛がり続けました。そんな2人が親友同士になるのに、多くの時間は必要ありませんでした。
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それから、少したったある日のこと。いつものように、裏庭では、モリーちゃんとハウスが遊んでいました。しばらくたって、モリーちゃんのおばあちゃんが異変に気付きました。

「ハウスが狂ったよう地面を前後に跳びはねはじめたの」

 
これはおかしいと思って、おばあちゃんが駆け寄ってみると・・・

その正体は、毒をもったガラガラヘビ! ハウスはモリーちゃんを守るため、毒ヘビの歩みを止めようとしていたのです。

毒ヘビが襲いかかるという突然の出来事に、おばあちゃんも身がすくみ、とっさには何もできなかったそうです。そんな家族を守ろうと、2歳のハウスが懸命に闘います。

「次の瞬間、血が飛び散ってしまって。するとハウスが足をひきずって、キャンキャン泣き始めたの。」

その時の状況を、おばあちゃんと同じく裏庭に駆けつけたお母さんのドーニャさんが説明してくれました。

 
瀕死の状態のハウス。それでも、ハウスは逃げませんでした。

自らの命をかえりみず、襲ってくる毒ヘビから、何とかしてモリーちゃんとおばあちゃんを守ろうと最後まで果敢に闘い続けました。

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結果、家族とハウスは毒ヘビから逃げ切ることができ、すぐにハウスを助ける手配にかかりました。

ブルーパール救急動物病院に緊急搬送されると、すぐに鎮痛剤や解毒剤が投与されました。ハウスの身体には痛々しい毒ヘビの噛み跡が3か所も…。

その後、集中治療室で治療をうけたハウス。現在は、回復に向かっているとのこと!あと数日もすれば退院し、モリーちゃんの待っている家に帰ることができるそうです。

 
しかし、ハウスの血液には、いまだヘビの毒が残っており、腎臓に一部障害が残る可能性も…。
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「ハウスは身をなげうって、モリーを守ってくれた。今度は、私がハウスを救ってあげなければ。」とドーニャさんは決意を固めます。

勇敢なハウスの話は、瞬く間に広がっていきました。寄付を受け付けるサイトに掲載されると、「ハウスの治療費に…!」と多額のお金が送られてきました。十分にハウスを治療できる額を超えたため、残りは、かつてのハウスと同じ保護犬のために寄付されることとなりました。

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「ハウスは、家に引き取ってすぐに、子どもたちと固い絆で結ばれたの。これまでも、子どもたちをかばうような仕草をよくしていたわ。でも、想像していた以上に、固い絆だったようね!」とドーニャさんはハウスの忠犬ぶりとその絆を称えます。

逃げようと思えば、自分だけ逃げることだってできたはずのハウス。でも、ハウスが選んだ道は、「自分の体を盾にモリーちゃんを守ること」でした。一刻も早く回復して、また大好きなモリーちゃんと元気に遊べる日がくることを願います。